[5.リレー随筆] 夏木 可奈恵(25期)
こんにちは。
岡山大学歯学部25期生の夏木(田原)可奈恵です。
卒業とともに大好きな岡山から離れ、広島に来てもう3年目になります。
研修医を広島大学病院で終え、その3月に結婚し、4月から広島の開業医に就職しました。
しかしすぐに妊娠が分かり、初めての職場での勤務は9月末までとなりました。
産休に入ったときはもう臨月で、10月23日に小さな女の子を出産しました。
私にとって初めての出産でしたが、陣痛が予想を上回る痛みで、
「もう無理、切ってくれ!」と思ったときに
「まだまだ、痛くなるから。こんなもんじゃないからね」と看護師さんに言われ、
頭が真っ白になりました。
耐えられないほどの痛みと5時間半闘った後、分娩台に上がり、
3回踏ん張ったら元気な産声が聞こえました。
「やっと会えたね」とか、「産まれてきてくれてありがとう」とか、
穏やかな表情で赤ちゃんに語りかけたかったのですが、
「あー!!!痛かった!!!!」と分娩室中響き渡る私の第一声に、
お医者さんも苦笑い。
ロマンのかけらもないお産でした。
こんなびっくりするような痛みに耐えて、
世の中の母親は本当にすごい!と思いました。
娘はもう7ヶ月で、お座りやハイハイもできるようになり、
毎日の成長ぶりに驚かされています。
我が子は特別可愛いと言いますが、本当にその通りで、
小さくて丸っこくて、世界で一番可愛いです。
仕事の方は4月から非常勤で時々働いています。
再び働かせてくれる今の職場に本当に感謝しています。
出産・育児で一度職場を離れると重い腰がなかなか上がらず復帰しにくくなりますが、
早めに復帰でき、こうして働くことで気分転換にも勉強にもなり、
本当に良かったと思っています。
女は仕事を休んだり辞めたりしないといけないから、損だとずっと思っていました。
けれど、「子育ては親育て」という言葉もあるように、
こうして子どもとしっかり関わっていくことが自分自身の成長につながると思います。
育児がまた一段落したら、本格的に復帰して
育児のブランクを埋めるべく頑張りたいと思います。